人生の舞台を整える、わたしのための家づくり。
ある時は、光を取り込む窓辺に。
ある時は、食卓を華やかに彩るテーブルに。
ある時は、風合いの良さを肌で感じるベッドリネンに。
使う場所や⽤途によって、その布の表情はがらりと変わる。
さまざまな⼈びとの暮らしから、〈14-23〉がある⾵景をお届けします。
都内近郊に一人暮らしの家を持つ。かつてはハードルが高く感じた住まいの在り方も、「中古マンションのリノベーション」が普及したことで、身近な選択肢のひとつになりました。昨年、多摩川のほど近くにマンションを購入し、愛猫と暮らしはじめた鈴木佳奈子さんもそのひとりです。
多摩川からほど近く、駅前の喧騒から少し離れたのどかな風景のなかに、そのマンションはあります。
街をほどよく見下ろす3階の部屋。玄関から廊下を抜けた先にはあるのは、キッチンとリビング、寝室が同居する仕切りのない、広々としたワンルーム。南東に開かれた大きな窓からは、部屋全体に行き渡るたっぷりの光が差し込みます。
「毎朝、太陽の光で自然に目覚めたくて、日当たりのいいリビングにベッドを置きました。腰壁があることで、横になると個室のような安心感があります。起き上がれば、ちょうどテレビが見える絶妙なバランス。猫を迎える前提の家づくりだったので、キャットウォークとしても活用できるように、デザインしてもらいました。」
自分だけのために、デザインされた空間で快適に過ごす鈴木さんが、家の購入を考えるきっかけになったのは「家賃の高さ」でした。長らく暮らした1Kの住まいは、居心地こそ悪くないけれど、更新料の知らせが届くたび、先々への不安が募っていきました。
「いっそのこと、家を買ってしまおうか。」
そんな考えがよぎったのは、上京して10年ほど経った頃のことでした。
「もともとDIYが好きだったこともあって、家を購入するなら、中古マンションをフルリノベしたいと思っていました。とはいえ、単身で家を買うのは大きな決断。不安を解消するべくネットで調べていくうちに出会ったのがゼロリノベさんでした。」
単身者の事例だけでなく、家を買うにあたってのリアルなお金事情まで、リノベ初心者が気になる情報を得られたことで、前向きに検討することができたといいます。
「仕切りの少ない、自由な間取りをデザインするというところにも共感しました。生活の変化にも対応する余白のある家づくりは、長く暮らしていく上で、安心感がありました。」
購入を決めてから、順調に家づくりは進んでいきますが、唯一難航したのが物件探しでした。
「不動産のなかには単身の女性が、家を購入することをネガティブに捉える人もいるようで、内見の希望さえ通らない物件もありました。新築とちがって中古物件はハードルが低いとはいえ、一部ではまだ古い慣習が残っているんだと感じました。」
予想外の展開に衝撃を受けながらも、最終的には、理解のあるオーナーさんのもと、慣れ親しんだ多摩川のそばにある住まいに出会えたという鈴木さん。思い描いたイメージを忠実に再現した50平米の空間は、理想の家そのものでした。空間に馴染むアイテムは、ゼロリノベさんの提案から新たに迎えたものが多いそう。マルチに活用する布もそのひとつです。
「空間がシンプルな分、どんなカーテンを選ぶかで、家の印象は左右されると思いました。大きな選択を前に迷った時に出会ったのが『ieno textile』でした。」
質感にこだわった暮らしの布は、すぐに鈴木さんの心を掴みました。シンプルな空間づくりを想定していたことから、窓辺のカーテンとして、ieno textileが提案したのは3種類の布。心地よいカラーをテーマに、異素材の布を組み合わせることで、風を感じる、印象的な窓辺に仕上がりました。
ひとり掛けソファがある左側の窓には薄手の〈Ufufu〉を、キッチンがある右側には〈TOSS〉のネイビーをそれぞれ迎えることで、空間に役割を与えてくれます。一般的なカーテンと違い、左右で異なる色を掛けられるのも、〈14-23〉の特徴的なスタイルです。
座ると腰壁がほどよく視界を遮る「おこもりスペース」では、ゆっくり本を読んだり、コーヒーを飲んだり、ささやかな時間を楽しんでいるという鈴木さん。
窓辺を飾る〈Ufufu〉は、透け感の異なるバイカラーが特徴的。季節や天候に合わせて上下を入れ替えることで、光の取り入れ方を調整し、窓辺で過ごす時間を快適に演出します。
右側の窓から収納スペースまで、ひと続きに使う〈TOSS〉は、空間に統一感を生みます。収納スペースの方は、短めに折って使うことで、軽やかさを表現。
「猫のトイレスペースとして行き来ができるようにアレンジしました。」
環境にあわせて自由な使い方ができるのも、クリップでとめるだけの1枚の布だからこそ。
隣同士に並ぶ2つの窓をしっかりつなぐため、窓のサイズに合わせて仕立てる、カスタムメイドのカーテンに厚手の〈Re.nen〉をセレクト。モノトーンを基調とした暮らしに爽やかなミントカラーは彩りを与えます。
※ リバーススタイルについては、実店舗へお問い合わせください。
一般的なカーテンは前でヒダをつまみますが、ieno textileのオリジナル縫製の「リバーススタイル」は、後ろでつまむことで、前面がすっきりとしたミニマルな印象に。ボリュームたっぷりのカーテンを開く時は、“舞台の幕をあけるように”片側に軽やかにまとまります。布が折り重なる姿もまた美しい。
窓際には土間で仕上げたインナーテラスを設置。段差をアール状にデザインすることで、クールな印象の空間にやわらかさをプラスしました。
「モルタルの床に落ちる、揺らめくカーテンの影が好きです。日の光が心地いいのか、猫が寝転んで日向ぼっこをする姿をよく見かけます。」
寝室の向かいに位置するウォークインクローゼットに掛かるのは、鮮やかな柄が美しい〈ISHI〉。「選んだ布のなかでもとくにお気に入りの1枚です。朝目覚めた時や、夜眠る時に、アートのように眺めて過ごしています。」
ほどよく透ける質感なので、生活感は隠しつつ、軽やかに暮らしに寄り添います。
広々とした玄関の横に佇む小屋のような空間は、ワークスペースとして活用。遊び心を感じる小窓は、閉塞感を軽減するための工夫なのだそう。
リビングへ続く通路に設置した可動棚には、好きなアーティストのCDや本がずらり。コレクションとして持つのは、ここに置ける分だけと決めて、厳選したアイテムが並びます。
バスルームへの入り口には、暮らしのアクセントに〈TOSS〉のピンクを迎えました。「もともと好きな色だけど、窓辺に使うと空間に干渉しすぎるので、通路側に取り入れました。さりげないけど、日常的に好きな色が視界に入るのは、やはりうれしいですね。」
色や柄を取り入れやすいスペースは、季節に合わせてスタイルを変えてみるのもおすすめ。たとえば、輝く水面をデザインした〈MIZU〉は、夏にぴったりの1枚です。
空間を、自分の理想に塗り替えていく。はじめてのリノベーションを経験した鈴木さんは、仕上がった空間で快適に過ごすことはもちろん、過程のひとつひとつの時間も楽しんでいるようでした。
「今は“家が趣味”なんです!」と、愛おしそうに家を眺める鈴木さん。自分だけの特別な空間で、心と体を健やかに整える。朝日と共に今日もまた、暮らしの幕があがります。
14-23 Re.nen (MNT)
質感が良く丈夫なリネン100%のテキスタイル。( ※ カスタムメイドの場合は、お見積りいたします。)
10,800円(税込11,880円)
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